建築基準法は 安全で安心して日々暮らすために。建物に関するこれだけは守ってね!の最低限の基準として定めたものです。特に大規模な地震災害とともに、建物の耐震基準も大幅に改正されてきました。
新耐震基準は、建築基準法(建築物の敷地・設備・構造・用途についてその最低基準を定めた法律)に定められる設計基準の一つで、以下を目的としたものです。
★ 頻繁におこる大きさの地震に対しては建物の構造に損害がないようにする。
★ 滅多に起こらないが大きな地震に対しては、致命的な損害を回避し
人命を保護するようにする。
※「頻繁におこる大きさの地震」の目安、おおよそ震度5程度を想定
※ 「滅多に起こらないが大きな地震」の目安、おおよそ震度6強~震度7程度の地震を想定
あくまでも目安としての表現ですので、この基準では、仮に震度6強の揺れが発生したとしても、即座に建物が崩壊しないことが期待されます。
この新耐震基準をクリアして建てられた建物であれば、震度6や7の地震に対して絶対に安全であるということを保証するものではないことに注意が必要です。
何故かと言うと、「震度6から7に耐えうる」でも、“震度”という単位は、あくまでも目安にしか過ぎない。
実際は、震度を基準にした設計しているのではない。(“ガル”という震度7段階よりも、より細かい指標を基準に設計されているため)同じ震度7の地震でも、場合によっては、設計上の想定を超えてしまう場合があるからです。
また、設計そのものが、偽装やごまかしされていた場合はそれ以前の問題ですね。
もう1つ新耐震基準は、複数の大きな地震が連続して起こることを想定したものではないことです。
新耐震基準は目安で震度6以上の地震が発生しても、即座に崩壊しないことを目的の1つで
その表現は“即座に崩壊しない”であって“半永久的に崩壊しない”ではありません。
もちろん、現実には、想定を超える地震が起きても建物が崩れなかったというケースが数多く報告はされていますが、「新耐震基準をクリアしているから100%大丈夫ということではない」ことを理解しておくことも重要です。
下の表をクリックするとPDFが開きます。
大規模地震と建築基準法の変遷
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